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iemiru コラム vol.192

二重窓で快適な暮らしを実現!驚くべき効果とリフォームのポイント

二重窓とはどのような窓?

二重窓とは

二重窓とは、二重サッシ、内窓ともいわれ、既存の窓の室内側にもう1セット樹脂製の枠の窓を取り付けた窓のことです。かつて、北海道や東北地方などの寒い地域で使用されていましたが、近年では防音や省エネのために全国各地で使用されるようになりました。 名前から「ペアガラス」と間違われることがありますが、ペアガラスは複層になっているガラスのことなので、2セットの窓で成る二重窓とは別のものです。 二重窓は、新築の段階から取り入れるというよりも、生活していく中で実感した課題を解決するために、リフォーム工事として取り入れることが多いようです。既存の窓に手を加えることなく新たに内側に窓を付け足す形式なので、工事もスムーズに行われやすい点が特徴です。 また、管理規約によりますが、マンションにおいても窓は専有部分にあたるため、自分の持ち物として工事を行うことができます。窓を二重にするという単純な構造ですが、室内外で熱の出入りが最も多い窓を工夫することで、心地よくエコな生活をもたらすことができるのが二重窓の利点です。

ガラスの組み合わせで様々な効果が生まれる

二重窓の性能を決めるポイントになるのが、選ぶガラスの種類です。割れに強いガラスにすることで防犯効果を高めたり、複層ガラスにして空気層をつくり断熱効果を上げたりと、解決したい課題に応じてガラスを選ぶことで、快適な室内環境をつくることができます。 他にも、結露防止効果やUVカット機能、目隠し効果など、二重窓は生活を快適にする様々な効果を生み出すことができます。 今回は、二重窓の特徴やメリット・デメリット、リフォームのポイントをご紹介いたします。夏の暑さや冬の寒さ、結露問題に頭を悩ませている方は、こちらを参考にしてぜひ二重窓の導入を検討してみてください。

二重窓がもたらす快適な効果

冷房・温暖効果

窓は家の中でも特に熱が出入りする場所です。実際に、夏場には約70%の熱気が室内に入り込み、冬場には室内で暖められた暖気の約50%が室外に逃げてしまうことがわかっています。ここで二重窓を導入して窓を二重にすることで、窓と窓の間に空気の層ができて断熱効率が上がります。通常の熱伝導性の高いアルミサッシではなく特殊な樹脂を使った窓を室内側に設けることで、熱の伝導率を約1/1000に抑えることができます。 そのため、冷暖房器具を使う際に外気の影響を受けづらくなり、外気が室内に伝わりにくくなります。同時に、室内の空気も外に逃げにくくなるため、エアコンなどを使用する際に少ないエネルギーで快適な室温を保つことができます。

結露防止効果

結露とは、室外の気温が下がることで室内の温度も下がってしまい、その境界である窓で発生する現象です。カビの原因にもなるため、冬場に結露対策をしている家庭も多いことでしょう。二重窓では、素材に熱伝導率の低いガラスを使用することで、結露を防止する効果が生まれます。 また、窓を二重にすると、外気によって冷える窓と室内の温かい空気に触れる窓が分かれるため、結露が発生する原因である室内の温度と室外の温度が直接触れ合うことが防げます。内窓の樹脂製サッシを密着度のあるものにし、室内の気密性を高めることで、結果として結露が発生しにくくなり、カビ対策にも繋がります。

防音効果

一般的な住宅のサッシには軽量アルミが使われており、レールや枠に隙間があります。これが音漏れの大きな原因になっています。そこで二重窓にすることによって、室内の気密性が上がり防音性が高まります。室外の騒音が入り込むのを抑えるとともに、室内の音を漏らすことも防ぐことができるので、外からの騒音が大きい環境に住んでいる方や、お子さんがいる家庭、楽器を演奏する人にぴったりとも言えるでしょう。

防犯効果

窓が二重になることで、空き巣などの犯罪者が侵入しづらくなります。空き巣は窓に小さな穴を開けて鍵を開け、室内へ侵入するケースが多いと言われています。しかし、二度窓にすることで、二度窓を開けなければならないため、侵入に時間がかかり発見や通報されるリスクが高まります。 また、メーカーによっては特殊なフィルムを使用して窓を貫通しづらくしたり、標準で防犯ガラスを使ったりしているところもあります。このようなことから、二重窓を採用している家というだけで、空き巣に対して侵入の抑止効果もあります。

二重窓で使用されるガラスの種類

単板ガラス

単板ガラスとは、昔から住宅に使用されている一般的な一枚板のガラスです。スタンダードな透明なもの、不透明なもの、外部からの視線を遮る凹凸がついているものなど様々な種類がありますが、性能としてはほぼ同一です。一枚板なので、結露対策には効果があまり期待できませんが、低価格な分コストを抑えて二重窓を取り入れたいという方にはおすすめのスタンダードなガラスです。

複層ガラス(ペアガラス)

複層ガラスとは、2枚のガラスの間に中空層をもたせたガラスです。中空層には、乾燥空気やアルゴンガスを閉じ込めており、1枚ガラスに比べると約2倍の断熱効果を持ちます。そのため、夏場・冬場のエアコンを効率良く使うことができます。 また、室内側のガラス面が冷えにくいため、結露の発生を防ぐこともできます。単板ガラスと比べると高額になり、重量は単板ガラスの2倍以上になるため、窓の開閉が従来よりもやや大変になる可能性があります。リビングや寝室など長く滞在する部屋に向いているといえます。

真空ガラス

真空ガラスとは、2枚のガラスの間にできる隙間が真空になっており、特殊な金属膜のコーティングを施すことにより、ガラスの厚みは薄いものの断熱効果が高いガラスです。ガラス厚は単板ガラスと同程度ですが、断熱効果は約4倍で結露対策にも効果があります。熱の伝わり方には、伝導・対流・放射の3つがありますが、魔法瓶と同じ原理で、伝導と対流を真空層で防ぎ、放射を特殊な金属膜で抑えることで断熱性を発揮しています。

高断熱複層ガラス

高断熱複層ガラスとは、室内側のガラスを特殊金属膜でコーティングしたガラスです。太陽の熱を取り込み室内の温度を保つことで、暖房効率を上げることができます。暖房の使用頻度が高い寒い地方で有効なガラスで、単板ガラスに比べ約3倍の断熱効果を発揮します。 また、遮熱高断熱複層ガラスというものは、室外側のガラスを遮熱高断熱特殊金属膜でコーティングしたもので、この特殊金属膜によって室内の温度を保ち、日差しを約60%もカットします。夏場は冷房効果が向上するため、省エネにも繋がります。紫外線のカット効果もあり、家具やカーペットの日焼けによる色あせも防いでくれます。

覚えておきたい二重窓のデメリット

コストが高い

二重窓を取り入れることによるデメリットとして、最初に挙がるのがコストです。二重窓を作るためには、ガラスとサッシを取り付ける必要があります。価格の相場は、約5~20万円で、素材やサイズによって価格が大きく変動します。そして、リフォーム会社に設置依頼することで発生する工事費が2~3万円、既存の窓の廃材処分に5千~1万円かかるため、全体で安く見積もっても一箇所あたり約8万円はかかることになります。 また、二重窓は一箇所に設置しただけでは効果的ではなく、冷房・暖房効果や防音効果を発揮させるためには、部屋内の全ての窓を二重窓にすることが必要です。多少業者によっては2枚目からは半額になるなど値引きの提供もありますが、二重窓の導入にはコストが大きくかかることがわかります。

窓を開ける手間が増える

二重窓は単純に窓を2枚にするということなので、窓を開ける手間は二倍になります。頻繁に空気の入れ替えをする家庭では、それだけでも大変かもしれません。 また、窓の掃除の量も倍になり、部屋の中からは外側に設けた窓が拭きづらいため、外から掃除をしなければならない場合もあります。特に、外側にテラスなどがない場合は、安全性を考慮すると掃除ができないこともありますので注意が必要です。このような面を、慣れれば大丈夫と割り切れる場合や、それ以上に現在の家の課題を窓のリフォームで解決したいと感じる場合は、ぜひ二重窓を検討してみてください。

二重窓へリフォームする際のポイント

施工時間は30分~1時間

二重窓へリフォームするにあたり、標準的な工事時間は30分~1時間です。まず枠を取り付け、ガラスをはめ込み、コーキングで下枠と地面を埋める、という3ステップで完了するため、工事の日でも1日中在宅する必要がなく対応しやすいでしょう。コーキング後は固まるのに1日かかるため、開け閉めしないよう注意が必要です。 施工を依頼する際には、まず二重窓を取り付ける窓のサイズを自分で採寸し、それを元に業者に見積もりを依頼、業者を決定したら正式に見積もりを依頼して訪問してもらい現場調査をしてもらう、という流れをとります。現在は二重窓へのリフォームを行っている業者を比較検討できる一括見積もりのサイトもあるので、ぜひ活用してみてください。

減税や補助金の申し込みをする

二重窓を取り入れるにあたりコストがネックだという方には、減税や補助金の申請をおすすめします。例えば、住宅の省エネリフォーム減税制は、省エネルギー対策のために窓部分を含めた改築を行うと、所得税及び固定資産税の減税措置が適用される制度です。必要書類を添付して確定申告をして申請します。 また、東京都では、家庭における省エネルギー対策を推進するために2017年度から既存住宅にエコサッシやエコガラスを設置した都民に補助金を出す助成事業を始めました。 他にも、地域によって補助金が設定されているところがあるので、ぜひ確認して申し込みをしましょう。このように、二重窓へのリフォームは、各家庭だけに留まらず、エコにつながる取り組みとして国や地域としても推進している取り組みです。

取り付けに付帯工事が必要な場合がある

取り付け工事にあたり、業者により基準は多少異なりますが、窓枠の奥行きが約70mm以下の場合、「ふかし枠」が必要になります。この寸法より奥行きが狭い場合、新たに取り付ける室内側の窓が手前にはみ出してしまうからです。奥行きが基準に満たない場合、ふかし枠を室内側につけて窓が接地するよう工事を行います。 また、取り付ける位置によってはカーテンレールが邪魔になることもあるので、その場合は一度カーテンレールを外して二重窓をつけた後に移設します。このように、場合によっては付帯工事が必要になることもあるので、事前に業者に訪問してもらい確認をお願いしましょう。

二重窓で気持ちの良いエコ生活を手に入れよう!

手軽な構造で快適効果が生まれる

二重窓は、その名の通り窓を二重にした単純な構造ですが、ガラスの種類や組み合わせによって、様々な快適効果をもたらします。築年数が経っている家でも、リフォームで二重窓を取り入れることで、現在の問題を解決して住み心地の良い家に改善できます。 窓は採光の役割をもつ一方で、熱の出入りが非常に多い場所であるだけに、冷暖房のロスも生まれやすい場所です。初期費用はかかりますが、快適に過ごせるようになる上に、省エネ効果でその後の電気代を節約できるなど、メリットも大きいでしょう。 二重窓を取り付ける際には、二重窓のもたらす効果のうちどれを一番重視するかを念頭に、業者に相談してみるのがおすすめです。ぜひ二重窓を取り入れて、エコで気持ちの良い生活にしましょう。

工程は簡単だがDIYはおすすめできない

二重窓の制作工程は難しくはありません。枠やガラスは通販で購入することもできるので、DIYが趣味の方は自分で作ってみたいと思われるかもしれません。ただ、窓は密閉性が重要であるため、ミリ単位の誤差や隙間で二重窓の効果が十分に発揮されません。ふかし枠が発生する場合などは特に業者への依頼が必須になります。 また、リビングやダイニングの窓は面積も大きく作るのが大変ですので、プロであるリフォーム会社に依頼する方が二重窓の効果をしっかり発揮できる形で取り入れることができます。現在、様々なリフォーム会社で二重窓の取付工事や見積もりを依頼することができるので、ぜひインターネットなどで調べて検討してみてください。

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