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iemiru コラム vol.198

中古住宅が必ずしも安い訳じゃない!?優良物件を探すためのポイント

近年、住まいの選択肢として「中古住宅」が注目されています。新築に比べてコストが抑えられるということで、お考えの方も多いのではないでしょうか。でも、本当に中古住宅って大丈夫?実際にかかる費用は?など、気になる点が多いのも確か。中古住宅のメリットとデメリットを比較し、購入のポイントをご紹介します。

中古住宅とは?

そもそも中古住宅の定義とはなんでしょうか。もちろん新築でないのは確かですが、それでは投資用に購入されて誰も住んでいないマンションも、築100年の古民家も同じように中古住宅といえるのでしょうか。

人が過去に住んだことのある家のこと

一般的に中古住宅とは、「人が過去に住んだことのある家」のことを指します。住んでいたのが3ヶ月でも、10年でも、住んでいた期間があれば中古住宅となります。住んでいたのが1世帯とは限りません。最初の持ち主から次の持ち主に売却され、さらに次に持ち主にと複数の世帯が暮らしていた住宅もあるかもしれません。

最近は中古住宅をリフォームする人も増えている

中古住宅が注目されるようになった背景には、「中古住宅購入+リフォーム」という選択肢が増えてきたことがあります。戸建てでもマンションでも、中古で販売されている物件を購入し、自分の好きな間取りや内装に生まれ変わらせる、というのが中古住宅購入+リフォームです。建物の構造によりますが、間取りや水回りの位置を変えることもできるので、新築で注文住宅を建てるよりも、コストを抑えて好みの住まいをつくることができるというわけです。

場合によっては新築より高くなることもある

しかし、これには注意が必要です。中古住宅だから新築より安いというわけではなく、条件によっては注文住宅を新築するよりもコストが高くなってしまう場合があるのです。 例えば、購入した戸建ての築年数が古く、耐震補強や断熱リフォームを施さないといけない場合は、間取り変更や内装変更のほかに費用が発生します。また、水回りの位置変更に伴って配管設備を移動する場合や擁壁の解体など、想定していなかった工事でコストがかさむ場合も。コストを考えるときには、トータルの金額で比較検討するようにしてください。

中古住宅のメリット

なぜ、いま中古住宅が注目されているかといえば、やはり中古住宅ならではのメリットがあるから。聞いて納得のメリットがたくさんあるのでご紹介します。

築年数によって建物の価格が下がり、お得に購入できる

基本的に建物価格は築年数とともに下降します。純粋な経年劣化によって価値が下がるだけでなく、新築物件の価格には「新築」にこだわるプレミア価格や、マンションの広告宣伝費が上乗せされているからです。 新築マンションでは、「初めて鍵をあけた瞬間から資産価値が落ちる」なんていう話も聞きます。ですから、新築と中古を比べた場合、一般的には価格が下がってお得に購入できるといえます。

物件を探しやすい

新築物件は情報解禁日が決まっていて、新築を購入したいという人が一斉にアクセスしますが、市場に流通している数でいえば圧倒的に中古住宅の方が多いです。物件を探しやすいのもメリットの一つです。 ニーズの高まりから、不動産業界では中古住宅の情報量そのものが増えてきています。公開されている情報サイトの中でも情報を多く扱うようになっており、中古住宅の売買情報は比較的手に入りやすくなっています。

購入前に周辺環境を確認できる

中古住宅は既に建築されているものですので、購入する前に周囲の環境を確認することができます。昼間と夜間の人通り、スーパー・コンビニや商業施設からの距離、ご近所に住む人の様子など、気になる点は実際に足を運んでみることができるので、安心につながります。

広い間取り、個性的な間取りも見つけられる

東日本不動産流通機構「月例マーケットウオッチ2014年6月度(新規登録状況)」の調査によると、2013年7月~2014年6月の期間に首都圏エリアで販売された戸建住宅の平均建物面積は、新築が96.5㎡なのに対し、中古は113.2㎡と広めでした。中古住宅には80㎡未満の者から130㎡以上のものまでさまざまな広さの物件があるのも特徴です。 間取りを見てみると、新築戸建ての間取りは4LDKが主流なのに対し、中古住宅では居室が5部屋以上ある住宅や、元の施主の好みで個性的な間取りになっている物件もあります。

中古住宅のデメリット

物件購入までを見てみるとメリットの多い中古住宅ですが、やはりデメリットもあります。お金に関係することが中心なので、損せずに購入するためには特に注意が必要です。

古い住宅は耐震改修が必要なケースがある

建築物の敷地・構造・設備に関する基準を定める建築基準法は、1950年の制定以来、大地震の発生を受けて何度か改正されています。中でも1981年の改正で耐震基準が大幅に変更になっています。つまり、築35年以上の建物は法改正前の基準で建てられているため、現行法の基準を満たしていないことになります。このため、築年数の古い住宅を購入する際には、耐震基準を満たすための改修が必要になることがあります。

購入エリアによっては新築とほとんど値段が変わらないことがある

住宅の価格はエリアによって大きく変動します。同じ広さ、設備であれば、都心部へのアクセスがしやすいターミナル駅の周辺や大型商業施設の周辺は価格が高く、少し離れた近郊部の住宅地の方が安い傾向にあります。 このため、例えば「都心部の中古住宅」と「近郊の新築住宅」では、あまり値段が変わらないことも。中古住宅だからといって必ず割安とは言い切れないのが事実です。

新築と違い、固定資産税の軽減が受けられない

新築住宅の購入時、一定の条件を満たして控除申請を行えば、固定資産税の軽減措置を受けることができます。具体的には戸建ては3年、マンションは5年、建物分の固定資産税が半額になるという優遇措置です。 中古住宅にはこれらの優遇措置はないので、新築と比較した場合、コスト面でのデメリットといえるでしょう。

築年数が古いほど諸費用の額が高くなる

住宅を購入する際には、物件の購入費用のほか、仲介手数料、不動産取得税、印紙税、登録免許税、住宅ローンの事務手数料や保証料といった諸費用が必要になります。金額は新築・中古ともに「価格の6%~10%」が目安とされていますが、一般的な広さの住宅の場合、築年が古いほど諸費用の額は高めの傾向で、特に築20年を超える物件の場合、登録免許税が高くなることが多いです。

中古住宅を購入する流れ

それでは、以上のメリット・デメリットを検討したうえで、中古住宅を購入する場合の流れをご紹介します。

物件を選ぶ

まずは購入したい物件を探しましょう。インターネットの情報サイトや住宅情報誌からでも物件情報を探すことができます。購入したいエリアの不動産会社に相談するのもよいでしょう。リフォームをお考えなら、中古住宅の紹介から施工までを一貫対応している会社もあります。

売主に購入の予約をする

広さや建物の状態、立地、周辺環境、設備、そして価格など納得のいく物件が見つかったら、まずは売主に購入の意思を伝え予約します。この時、購入価格や手付金の額、引き渡し時期などについて「この条件なら買います」という意思を売主に伝える「買付証明書」を仲介会社に渡すのが一般的です。売主は仲介会社から買付証明書を受け取り、内容に異論なければ「売り渡し承諾書」を買主に渡します。

重要事項説明を受ける

中古住宅売買の条件が整ったら、宅地建物取引主任者から重要事項の説明を受けます。この重要事項は物件の所在地や面積、登記上の内容、法令上の制限、契約に関わる細かい定めに関するものですが、法律用語や不動産用語が並び、一般の人にはなかなか理解しにくいものです。しかし、数千万円という金額の買い物ですから、何かあったときに不利にならないよう、しっかり内容を確認しましょう。事前にコピーを受け取り読み込んだうえで、説明を受ける際に質問することも可能です。 なお、宅地建物取引主任者は、重要事項説明を行う前に相手に「主任者証」を提示し、自分が有資格者であることを示さなければならない決まりです。提示なく説明が始まった場合は、一言かけて確認しておきましょう。

売買契約を結ぶ

購入の条件などがすべてクリアになったら、いよいよ売買契約です。売買契約時には、買主から売主に物件価格の5~10%ほどの手付金を支払います。現金で支払う必要があるので、直前に慌てることのないよう早めに準備しましょう。手付金を支払った後に買主側の都合で契約を解除する場合は、手付金は返却されません。場合によっては違約金を請求される場合もあるので注意しましょう。

欠陥住宅を掴まないための見学ポイント

中古住宅を購入する際は、いくつかチェックするべきポイントがあります。欠陥住宅を掴まないために必ず確認しましょう。

床なりや傾きがないか

歩いた時に床がきしむことや、床そのものが傾いていないか確認します。万が一傾いている場合、基礎が劣化している、設計に無理がある、施工が粗い、地盤沈下などさまざまな原因が考えられます。

カビ臭さがしないか

築年数の経った住まいでは、土台部分や水回りにカビが発生している可能性があります。水回り以外でも、キッチンの反対側に位置する居室の収納や玄関など、想定していない箇所でも壁の内側にカビが発生しているケースもあります。

床下収納や床口点検口から床下の状況を確認する

特に気を付けたいのが床下です。床下収納庫や点検口から床下の状況を確認してみてください。風の通りがよく、土が湿気ていなければ概ね状態は良好といえそうですが、白アリや基礎の腐敗など、表からは見えない部分もよくチェックしましょう。

売主が居住中でも遠慮せず、しっかりと見学しよう

中古住宅の中には、売主が住んでいる間に販売されているケースもあります。このような場合、細部までチェックするのは気が引けるかもしれませんが、遠慮は不要です。売主側にとっても、納得いくまで確認してもらい、購入の決断をしてもらいたいと考えているのです。

見ても判断できないところはホームインスペクションを行おう

ここまで、素人目で見てチェックできるポイントをご紹介してきましたが、建築の専門家でないとわからない部分もあります。そんな時は、ホームインスペクションを活用しましょう。

ホームインスペクションとは?

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅や建築の専門知識をもったホームインスペクター(住宅診断士)が、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、専門的なアドバイスを行うものです。主に目視で、屋根、外壁、室内、小屋裏、床下などの劣化状態を診断します。建物のコンディションを正しく把握できるので、売る方も買う方も安心して取引を進めることができます。

ホームインスペクションは売買契約を結ぶ前に実施しよう

ホームインスペクションは、住宅の価格が価値に見合ったものかどうかを見極めるものですので、必ず売買契約を結ぶ前に実施しましょう。

第三者機関に依頼しよう

売買契約のためのホームインスペクションですので、取引の利害関係者とは無関係の、第三者機関に依頼することが重要です。仲介業者の提携先でホームインスペクションを行うと、契約成立のために診断結果にバイアスがかかるおそれがあります。実際に、提携先によるホームインスペクションの結果が不安になり、別の会社で再度診断を行った結果、微妙なニュアンスの違いで異なる結果が出たという事例もあります。

一級建築士にお願いするのがベスト

ホームインスペクションを依頼するなら、建築のプロの中でも最も高度な知識を持つ一級建築士に依頼するのがベストでしょう。設計から構造、素材などに精通しているため、信頼性の高い診断結果で建物を評価してもらえます。

中古住宅の販売に強い業者を選ぶポイントは?

中古住宅を購入するにあたり、販売業者を選ぶポイントがいくつかあります。大きな買い物のパートナーとなりますので、慎重に選びましょう。

中古住宅の販売経験が多い

ここまでご紹介してきたように、中古住宅の売買では、新築とは異なる点がたくさんあります。普段新築住宅しか取り扱っていない業者だと、契約や法律関係のノウハウが不足している場合があるので、中古住宅の販売経験が豊富な業者を選びましょう。

瑕疵(かし)保険に加入している

万が一、購入後に重大な瑕疵が見つかった場合、買主に対して保証ができることも大切なポイントです。住宅業界には瑕疵を担保する保険制度があるので、保険に加入している業者を選ぶと安心です。

リフォーム会社との連携をしている

物件の仲介のみを取り扱っている会社でも、リフォーム会社と提携しているケースがあります。購入後のリフォームもまとめて相談できれば、物件購入とリフォームでコストもトータルで考えられます。ぜひ、リフォーム会社と提携しているかどうかを確認してください。

中古住宅は購入前にリフォームするときのことまで考えておこう

中古住宅を買ってリフォームを考えているなら、物件選びの際は「水回りの移動ができるか」「間取りの変更ができるか」「外構工事にはどの程度費用がかかるか」「この会社でリフォームも任せられるか」など、リフォームのことを常に念頭に置いて考えてください。

中古住宅はリフォームが必要になることが多い

見た目を変える目的でなくても、築年数が経っている分、構造や断熱など基本的な住宅性能が劣化しているもの。快適な暮らしのためにも、何かしらのリフォームが必要になることが多いです。

建物の構造や規約でリフォームが制限されていないか確認する

物件によっては、構造や規約の関係で自由なリフォームができない場合もあります。代表的なものが構造壁です。「ダイニングとキッチンの間の壁を取り除きたい」と考えても、その壁が構造上必要なものであると、建物が建つことができません。 また、防火地域に建つ住宅では、サッシや外壁に防火性能を持たせることが義務付けられているため、選べる製品の選択肢が狭まることも。事前によく確認しましょう。

性能の高い設備や大がかりな工事は価格に注意する

リフォームの費用で大部分を占めるのが、キッチンやバスといった水回り設備です。こうした設備は各メーカーでピンからキリまでのグレードがあります。せっかくだから良いものをと思う気持ちもありますが、上を見ればキリがありません。2万円、5万円…といった価格の差が、総額では数十万円の差を生むことになるのです。 工事費用についても同じです。壁を撤去する、階段を移設するといった大掛かりな工事はそれだけでコストアップの要因に。不必要と思われる工事はできるだけ避けた方が無難です。

購入時に併せてリフォームするほうがお得なケースが多い

中古住宅の購入では、リフォーム費用を組み込んでローンを組むこともできるようになっています。しかし、購入から一定期間が経ってからのリフォームとなると申し込みの段階で断られることもあります。リフォーム専用ローンは、住宅ローンより金利が高めなものが多いので、購入した後でリフォームするよりも、購入時にリフォームするほうがお得になることが多いです。

優良中古住宅を購入しよう

中古住宅を購入する際には、築年数が経っていても状態が良好で、リフォームがしやすい優良物件を選びましょう。そのためには、的確に情報提供をしてくれて、誠実に対応してくれる業者をパートナーにしたいものです。

中古住宅は、購入後に必要な金額も考えて選ぼう

中古住宅の購入では、リフォームにかかる費用も同時に考える必要があります。諸費用も含めてトータルで考えないと、思わぬところで予算オーバーということも。ローンの審査にも関わりますので、まとめて相談し、予算内で理想の住まいを実現してくださいね。

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