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iemiru コラム vol.239

知らないとお隣さんとトラブルに!!土地の購入・家の建築、増改築をする時に押さえておきたい隣地境界線

隣地境界線とは?

隣地境界線とは、敷地と敷地との境目を示す線のことです。一般的に、杭(くい)などの目印と目印とを結んだ線のことをいいます。ただし、実際に境界線が明示されることは少なく、一般住宅の場合だと、塀や垣根によって仕切られていることが多いです。 不動産の売買や相続などで所有者が変わる際や、あるいは住宅の増改築を行う際に、境界が原因となり隣地所有者との間でトラブルが発生することも珍しくないため、よく理解して、今すぐできる対策と準備をしておきましょう。

外壁後退距離、壁面後退距離、壁面線について

建物の外壁位置は、建築基準法及び民法により制限を受けます。外壁位置とは、建物の外壁部分のことで、法律により境界線との距離が制限されます。ここでは、建築基準法第54条「外壁後退距離の制限」と、同法47条「壁面線による建築制限」について解説をしていきます。

外壁後退距離制限

第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域内では、隣地や道路との境界線から一定距離、外壁を後退させなくてはならない場合があります。これを外壁後退距離制限といいます。 建物同士の間が空くことで、防火や日照などの面でよりよい環境を確保することが目的です。通常、1mから1.5mを限度に距離制限が規定されます。 ただし、第一種・第二種低層住居専用地域内の全てに適用されるわけではなく、都市計画によって規定される制限ですので、反対にいうと、上記の地域内であっても、都市計画に定めなければ外壁の後退義務はありません。

壁面線による建築制限

壁面線による建築制限とは、接面する道路との境界線から一定距離を後退し建築をしなくてはならない制限のことです。 この指定をうけた敷地では、建物の壁・柱・塀などは壁面線を越えて建築することはできなくなります。 壁面線の制限は、街並みをそろえ景観を良くすることを目的に指定されるため、地区計画や特定街区で決定されます。

建築基準法と民法では隣地境界線の定義が異なる?

境界線は建築基準法と民法に規定され制限をうけますが、制限内容と定義が2つの法律で異なります。それぞれの法律による境界線についての定義をみていきましょう。

建築基準法上の隣地境界線の定義

防火地域または準防火地域内にあり、外壁が耐火構造の建築物においては、隣地境界線に外壁を接して建築することができます。つまり、建物構造と地域の条件を満たせば、お隣の敷地との境界ギリギリにまで建物を建てることが許されています。

民法上の隣地境界線の定義

建築基準法に対し、民法はより厳しい制限が設けています。民法第234条「境界線付近の建築の制限」では、境界線から50cm以上の距離を保たなくてはならないと規定されており、規定違反をして建築をした場合は、隣地の所有者は建築を中止または変更をさせることができるとしています。

建築基準法と民法、どちらの定義を守ったらいいの?

境界については、民法の方がより厳しい制限を規定していますが、一方で、民法第236条「境界線付近の建築に関する慣習」においては、慣習がある場合は、その慣習に従うものとしています。つまり、基本的には、境界線から50cm離れて建築をしなくてはならないが、地域の慣習がある場合には慣習に従って建築することができるということです。 さらに、最高裁の過去の判例をみると、境界については建築基準法が優先されています。 まとめると、民法の大原則としては、「境界からの距離は50cm以上」としているものの、下記の要件を満たせば境界からの距離制限を大幅に緩和できるということです。 ● 防火地域あるいは準防火地域内かつ外壁が耐火構造の建築物
● 上記の条件に適合しなくても、地域慣習がある場合

隣地境界線の定義を守らず、土地の購入・家の建築や増改築をしたらどうなるの?

法律で境界からの後退規定が定めているにも関わらず、守らなかった場合には罰則があります。このように、法律違反という観点から当然問題はあるのですが、住宅用地で問題になるのは「隣地住民とのトラブル」でしょう。

お隣さんとトラブルになる

境界標の設置や、境界線からの後退義務が法律により規定されているのは、「自分の土地を明確にすることで他人に侵害されない」こと、「災害時等における安全性の確保や、日照りや通風などの住みやすさを担保する」ことを目的としています。 仮に、自分の土地に他人の建築物が侵入してきたらどうでしょうか?または、敷地からピッタリとくっつけて建築をされたらどうでしょうか? 当然、日照りは妨害され、通風も悪化し、火災や地震などの災害時のリスクも高まります。きっとほとんどの人が文句を言いたくなりますし、住民間同士のトラブルに発展していくことでしょう。

建築中止や建物の変更

境界からの最低限の距離をおかずに建築をした場合、隣地の所有者は建築の中止と建築の変更を請求することができます。ただし請求には期間の制限があり、下記に該当する場合は、請求内容が制限され、建築中止や変更を請求することができなくなります(その場合は、損害賠償のみ請求することができる)。 ● 建物の建築着手から起算して1年経過後
● 建物完成後

損害賠償を求められる可能性も

最低限の距離をおかずに建築をしたことにより損害をうけた隣地の所有者は、損害賠償を請求することができます。 損害額は、損害により建築ができなくなった面積を基準とし算出することになります。

過去にあった隣地境界線のトラブル事例

自分の土地だと思っていたのに、実は一部がお隣さんの土地だった

不動産会社を介して土地を購入し、新築の戸建住宅を建築したところ、実は敷地の一部がお隣さんの所有地であったことが判明したケース。 このような事案の場合は、民法563条の規定により、売主に対して売買代金の減額請求をすることができます。

工事によって境界標の位置が正確な場所からずれてしまった

お隣さんの測量の際に、「境界標がずれているよ」と指摘をされたケース。 境界標や杭は、敷地の境界を明示するために正確な位置に設置されていないといけません。しかし、工事の際に工事業者が誤って境界標をずらしてしまうことが珍しくありません。

自然災害によって境界標がずれたり、行方不明になることも

土砂崩れや地震・洪水などの自然災害により境界標がずれたり、どこかにいってしまったりするケースがあります。特に洪水によるずれの場合は、境界標がどこかに流れてしまっているので、再度発見することが非常に困難であるため、迅速に測量し直して再度設置しなくてはなりません。

トラブルにならないための対策方法は?

地積測量図で隣地境界線を確認する

最初に行う確認方法は、地積測量図を見ることです。地積測量図とは、筆ごとの面積(地積)を確定した図面のことをいいます。不動産を登記する際には、地積測量図を添付しなくてはなりません。地積測量図は公的な書類と扱われるため、登記所に保管されているので、誰でも閲覧や写しの交付を請求することができます。

土地家屋調査士に依頼し隣地境界線を確認してもらう

土地家屋調査士は土地や建物の調査と登記の専門家で、土地の形状などを調査し、図面を作成します。現況測量をすることで、正確な地積の確認ができます。隣接している土地の所有者や、管理者との境界確定の協議が整えば「境界確定図」という図面が作成され、最後に関係者の署名・捺印が終了することで、「境界確定協議」が成立します。

筆界特定制度を利用する

筆界特定制度とは、土地所有者などの申請に基づいて、筆界特定登記官が土地の筆界の位置を特定する制度のことです。この制度を利用することで、隣人同士で争わなくても公的な判断として筆界を明らかにし、問題を解決することができます。

隣地境界線の定義を守らなくても、家を建築、購入できる時もある?

お隣さんの許可を得られたらOK

相隣者(隣接している土地の所有者)同士で協議をして合意できれば、境界からの距離50cmという規定を緩和して、狭くすることが可能です。ただしその場合は、後々の言った言わないという問題や、所有者が変わった際の対策として、当事者の署名・捺印をした合意書を用意しておくことが得策です。

地域慣習によって定義が緩和される

民法では境界線付近の建築の制限を規定していますが、例外として地域の慣習がある場合は、その慣習に従うとしています。つまり、基本的には境界線から50cm以上の距離を保ち建築をしなくてはなりませんが、地域により特別な慣習があれば50cm以下の距離でも建築をして構わないということになります。 代表的な地域慣習には、下記のような地域があります。 ● 東京下町の住宅密集地
● 京都市(敷地間口が狭いため50cmも離してしまうと建物が建ちにくい)
● 全国的に繁華街全般(商業地域のみならず、接面道路ギリギリの建築物が多い)

お隣さんとトラブルなく、土地の購入、家の建築・増改築をするには?

境界標が正しく設置されているのかどうかを自分の目で確認する

まずは、境界標が設置されているのか確認をすることからスタートです。境界標にも色々と種類があります。杭の中でも石杭・コンクリート杭・金属杭などの種類があり、その他も金属鋲など少し変わったタイプの標もあります。まずは、境界標の種類を調べて、正しく設置されているかを自分の目で確認をする必要があります。その際は地積測量図を参考にしながら境界標を見つけていくといいでしょう。

境界標がない場合は、迅速に設置するなど対応する事が重要

もしも境界標が設置されていなかった場合、すぐに何か手を打たなくても問題には発展しないかもしれません。しかし後々、売買や建築あるいは相続の際に、隣地との境界線事情は必ず問題になります。 その時に慌てることのないように、速やかに境界標を設置することが重要です。そのためには、専門家である土地家屋調査士等への依頼あるいは筆界特定制度などの公的制度を積極的に利用し、将来に備えて準備をすることがトラブル防止になるのでしょう。

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