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iemiru コラム vol.277

早めの行動が肝心!!住宅ローンを完済したら抵当権抹消の手続きをしよう

抵当権って何?

抵当権とは、住宅ローンを組んで金融機関から借り入れする際、万が一返済ができなくなってしまったときのために不動産に設定する担保のことです。ローンの返済中、何かの理由で債務者の支払いが困難になり、返済が継続できない状況に陥る可能性があります。そのような事態に備え、資金力のない債務者以外から貸したお金を回収する準備をしておく必要があります。その回収先を不動産に設定する方法が抵当権です。住宅ローンを組む際、土地と住宅に抵当権を設定するのが一般的です。今回は抵当権の内容と、ローン完済後の抵当権抹消登記の方法について解説していきます。

抵当権・根抵当権について

「抵当権」とよく似た権利で「根(ね)抵当権」があります。抵当権と似ているものの「効力の及ぶ範囲」が違います。 抵当権と根抵当権の一番の違いは「借り入れの極度額」にあります。抵当権は住宅ローンなどの個別の債権担保のために設定する権利です。そのため住宅ローンが完済すると抵当権も消滅します。 一方、根抵当権は企業が事業融資を受ける際など継続的な借り入れから発生する複数の債権を一括して担保する権利のことです。根抵当権は設定した極度額の範囲内であれば継続的に銀行から借り入れをすることができるのです。 今回は「住宅ローンを組む際に設定する抵当権の抹消手続き」にスポットをあてて解説していきます。

どういう場合に抵当権を抹消するの?

抵当権を抹消する主なタイミングは「住宅ローンの完済後」か「不動産売却時」です。その中でも、最も一般的な抵当権抹消をする場面は、「住宅ローンの完済後」でしょう。

住宅ローンを完済したら抵当権を抹消する

住宅ローンを組む場合の抵当権者は金融機関ですので、ローンの残債を金融機関に支払い終わると抵当権は消滅します。 抵当権はローン返済中の滞納や未払いに対しての担保ですので、完済が済んだら抵当権をつけ続ける必要そのものがなくなります。そのため、抵当権抹消登記を行うことになります。

住宅ローンを完済したら自動的に抵当権は抹消されるの?

住宅ローンを完済しただけでは抵当権の登録は消えない

住宅を購入しローンを組むときは、不動産会社や登記を担当する司法書士が書類作成や手続きのサポートをしてくれます。そのため必要書類を用意して業者の指示通り署名捺印等していると、いつの間にか契約決済の手続きが終わっていて、気づけば抵当権設定登記も完了しています。しかし気をつけたいのは「ローンを完済しても抵当権は自動的には抹消されない」ということです。

住宅ローンを完済したら抹消の手続きが必要

住宅ローンを完済すると銀行から書類一式を渡されます。この中には抵当権を抹消するために必要な大事な書類が多数含まれていますので、決してなくしたりせずにすぐに抵当権抹消の手続きを行いましょう。 住宅購入時の手続きは業者がしてくれるので、完済時の手続きをつい忘れてしまう人が多いので注意が必要です。

住宅ローンの抵当権抹消の手続き方法は?

住宅ローン完済後の抵当権抹消登記の手続き方法は2つあります。 自分で必要な書類を用意し手続きを行うか、司法書士に抹消登記の依頼をして手続きを行ってもらうかのどちらかです。

司法書士に依頼して抹消してもらう

司法書士とは、裁判所や法務局に提出するための書類作成や、登記手続きの代行を仕事にしている専門家です。特に登記関係の業務割合が高いため、不動産の登記を得意としている司法書士が多くいます。 司法書士に抹消登記を依頼する際に必要なのは次の通りです。 ①登記申請書 書式は法務局のホームページにて「抵当権抹消登記申請書」という名称のファイルをwordやPDFにてダウンロードが可能です。 もちろん法務局の窓口でも取得が可能です。 ②登記原因証明情報 金融機関から発行される抵当権解除証書や抵当権放棄証書などが該当します。 ③登記済証または登記識別情報 抵当権設定の際に抵当権者に渡されるものです。住宅ローン完済とともに渡されますので申請書に添付し登記申請手続きを行います。 ④抵当権者の委任状 抵当権者である金融機関が、抵当権抹消手続きを委任したことを証明するための書類です。 ⑤登録免許税 抹消登記の登録免許税は、不動産1つに対して1,000円です。土地・建物がある場合は2つの不動産とカウントされるため2,000円必要です。 ⑥委任状(司法書士) 抵当権抹消登記を委任したことを証明するための書類です。これをもって司法書士は正式に手続きの代理を行います。 ⑦司法書士報酬 登記抹消手続きの対価として司法書士に支払う報酬です。費用は事務所ごとに様々ですが不動産1件につき5,000円〜15,000円が一般的です。

自分で必要書類等を集めて抹消手続きを行う

司法書士に依頼せずに自分で手続きを行う場合は、上記の必要書類の中から「委任状(司法書士)」と「司法書士報酬」を除いた全てのものが必要になります。当然ですが書類に不備があると申請は受理されませんので間違いのないように準備をしておく必要があります。 必要書類をすべて揃えた上で、法務局に出向き抵当権抹消登記の申請を行います。申請後は登記官が書類を確認し問題なければ登記完了です。書類に不備があったり、何か問題があれば連絡がきますので、その都度法務局に出向き修正して再申請をしなくてはなりません。手続きの期間はおおむね2週間前後です。書類の不備が多ければ多いほど期間が長くなりますので注意が必要です。

司法書士に抵当権抹消の手続きを依頼した場合のメリット・デメリット

メリット:司法書士に依頼したほうが楽!

司法書士に抵当権抹消手続きを依頼するメリットは、手続きを不備なくスムーズに行えることです。抹消登記手続きには普段の生活では馴染みのない書類を用意する必要があるので、書類の不備や漏れが起きる可能性があります。 不備があった場合は、その都度何度も法務局に足を運んで修正する必要があります。ましてや法務局は平日の日中しか空いていませんので、仕事が忙しくて休めない方や日中外出ができない方にはメリットのある方法です。

デメリット:依頼をするのに費用がかかってしまう

司法書士に依頼をすると登録免許税とは別に司法書士への費用(報酬)がかかります。自分で行うこともできる手続きですので、抹消登記にお金をかけたくないという方にとってはここがデメリットになります。

自分で抵当権抹消の手続きをする場合のメリット・デメリット

メリット:司法書士への依頼料がかからないので節約になる

自分でやる場合に必要なのは、書類を揃えて法務局で手続きをする時間と手間、そして登録免許税だけです。書類さえ不備なく準備することができれば、あとは法務局に提出するだけです。司法書士への手数料を削減したい方は、必要書類をよく確認した上、自分で手続きを行うと良いでしょう。

デメリット:時間や労力がかかってしまう

抵当権抹消登記の手続きは複数の書類が必要で、自分で用意する書類や銀行から取り寄せる書類など様々です。普段聞き慣れない名称の書類が多いため不慣れな方は書類自体を間違えてしまうなどのミスが起こり得ます。書類に不備があればあるほど手続きに時間がかかってしまうので、時間と労力をつかうことになります。

抵当権の抹消をしなかった場合、起こりえるトラブルは?

抵当権抹消登記をしなくても、住宅ローンが完済されていれば銀行に抵当権を実行されて不動産を売却されることはありません。そのため、「抵当権抹消手続きをしなくても問題はない」、と割り切って放置をしている人も一定数いるようです。 しかし、抵当権を実行されなくても抹消登記をしないことで不利になる場面があります。決して放置せずに住宅ローン完済後は早めに手続きを行って抵当権を抹消しましょう。

抵当権が設定されたままだと、買い手がなかなかつかない

不動産を売却する際、抵当権付きの物件だと買い手がつきにくくなります。なぜなら、抵当権付き物件はいつ銀行に売却されてもおかしくない状態の不動産といえるからです。住宅ローンは完済しているといっても、謄本上は抵当権が設定されている以上、信用性に欠けます。さらに買主にとって抵当権付き物件の最大のデメリットは「住宅ローンを組みにくくなる」という点です。そのため売却を検討する際は、抵当権を抹消してから買主に引き渡す必要があります。

新たに物件購入で住宅ローンを利用する場合、抵当権が残っていると審査が通りにくくなる恐れがある

新たな物件購入時や別のローンを組む際、所有している不動産に抵当権が設定されたままの状態だと、融資が通りにくくなる可能性があります。 例えば住宅の増改築時にローン申請する際、実際には住宅ローンは完済済みでも登記が残っていると第三者には完済済みということは分かりませんので、住宅ローンに追加して増改築費のローンを申請しているとみなされる可能性があります。結果として、新規のローンが組みにくい状態になってしまうのです。

住宅ローンが完済したら早めに抵当権抹消の手続きをしよう

ライフスライルに合わせて、司法書士に依頼するのか自分で手続きをするのか判断しよう

せっかく住宅ローンを完済しても抵当権を抹消せずに放置することで様々な弊害が発生します。いざ不動産を売却する際に売りにくい状態となってしまわぬように、住宅ローン完済後は早めに手続きを行う必要があります。 手続きについても、書類集めから申請まですべて自分で行えば経費は最小限におさえられます。手続きをしている時間がない場合は、登記専門家の司法書士に依頼すればスムーズに行えます。費用と時間どちらを優先するかは人それぞれなので、ライフスタイルに合わせた手続き方法で抵当権抹消手続きを進めることをお勧めします。

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