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iemiru コラム vol.280

マンションでよくみる「SRC構造」「RC構造」とは? 木造との違いや耐用年数をわかりやすく解説

物件を探しているとみかける「SRC造」や「RC造」という表記。これは住宅の構造を表す言葉で、住宅の耐震性や防火性を知るヒントになります。 本記事では「SRC造」「RC造」の意味や仕組み、生活・建築するときのメリット・デメリットをわかりやすく解説していきます。基本を理解して、住宅選びの参考にしてみてください。

「SRC造」・「RC造」とは?

文字を見てわかるように「SRC造」と「RC造」は似た部分がある兄弟のような関係です。以下では、基本となる「RC造」から解説していきます。

「RC造=鉄筋コンクリート造」のこと

「RC造」とは、建物の基礎や柱・壁・床・梁といった部分が鉄筋コンクリートで出来ている構造のこと。「RC」とは英語で「Reinforced Concrete=強化されたコンクリート」を意味しており、強化するための材料として「鉄筋」が使われています。 鉄筋とコンクリートの特徴は以下の通りです。 ・鉄筋/「靭性(粘り強さ)」と「院長強度(引っ張りに対する強さ)」に優れているが、雨や火に弱い ・コンクリート/「圧縮強度(固さ)」「耐火性」「アルカリ性で酸化(サビ)を防ぐ」に優れているが、引っ張りに弱い つまり鉄筋とコンクリートを組み合わせることによって、鉄筋の「雨や火に弱い」という弱点と、コンクリートの「引っ張りに弱い」という弱点をカバーしあっています。 この二つの個性を持つ材料が組み合わさるとケンカしそうですが、「線膨張係数」という数値が同じなので、密接に組み合わせることが可能です。 「線膨張係数」とは「温度の上昇によって素材が伸び縮みする割合」のことで、もし鉄筋とコンクリートの線膨張係数が違う場合、温度が上昇したときに「内部の鉄筋が膨張して、コンクリートが割れる」といったことが起きます。 ですが、鉄筋とコンクリートは線膨張係数が同じなので、温度が上昇しても同じように伸び縮みして共存することが可能なのです。 「RC造」は主にマンションで採用されます。

「SRC造=鉄骨鉄筋コンクリート造」のこと

「SRC造」とは英語で「RC造」に「S」つまり「鉄骨」を加えた建物構造のことで、英語で「Steel Reinforced Concrete」と表記します。「鉄骨」は「鉄筋」よりも太くて強度が高い素材なので、「SRC造」は「RC造」よりも耐震性・耐久性に優れているのが特徴です。 また強度の高い鉄骨を採用することで鉄筋とコンクリートを減らし、断面を薄くすることができます。 「SRC造」は主に大型マンション・施設で採用される構造です。

その他の建物構造

「W造=木造」

「木造」はその名の通り、木材を使った構造で、日本の戸建住宅のなかでもっとも採用されています。木造のなかでは、伝統的な「在来工法」とアメリカ生まれの「2×4」のどちらかが採用されるのが一般的です。 しかし「木造」の建物といえども、基礎部分は「べた基礎」「布基礎」といって鉄筋コンクリートを使っている場合が多く、より耐震性の高い「RC造」と組み合わせて建築されています。

「S造=鉄骨造」

「S造」とは、「Steel=鉄骨」を使った構造のこと。「SRC造」では、鉄骨のまわりを鉄筋コンクリートで囲いますが、「S造」では鉄骨をそのまま使うのが特徴です。鉄骨の厚みによって6m未満は「軽量鉄骨造」、6m以上は「重量鉄骨造」と分類されます。 重量鉄骨造は鉄筋コンクリートを使わない分だけ軽量化されているので、工場や体育館といったより大きな建物に採用されるのが一般的です。軽量鉄骨造は主にアパートやプレハブで採用されます。 固い「コンクリート」を使わず柔らかい「鉄骨」のみなので、地震のときは揺れが大きくなる傾向があります。

SRC造を使う4つのメリット

以下では、SRC造のメリットを紹介していきます。RC造と共通している部分もたくさんありますので、参考にしてみてください。

広い間取りを実現できる

SRC造はとても強度が高い鉄骨を採用しているので、木造では難しい広い間取りを実現することができます。戸建住宅であればRC造でも十分な強度があるので、20畳以上の広いリビングを設けたい方などにおすすめです。 またSRC造はRC造よりも断面を薄くできるので、その分だけ空間を広くすることも可能。広い空間のある高級マンションなどは、SRC造を採用していることが多いです。

地震に強い耐震性

RC造でも十分に耐震性は強いですが、RC造に鉄骨を加えたSRC造はより耐震性に優れていると言えます。地震のときには鉄骨と鉄筋が揺れを吸収し、コンクリートが揺れを抑えてくれるので安心です。

火災に強い耐火性

SRC造・RC造に使われる「コンクリート」は、国土交通省が定める「不燃材料」に認定されている非常に耐火性に優れた素材です。不燃材料とは「燃えにくく、変形・損傷に強い、そして煙やガスを発生しない素材」のことで、コンクリートとは不燃材料のなかでも耐火性に優れている素材と言えます。

生活音を軽減する遮音性

一般的に重たい素材ほど遮音・防音効果が高い性質があり、重いコンクリートを採用するSRC造・RC造は遮音性の高い構造です。壁の内側にあるコンクリートは、外部からの音も内部から外に漏れる音も防いでくれます。 ・静かな環境で寝たい ・夜遅くまで気兼ねなくTVを楽しみたい ・小さな子供を伸び伸び育てたい といった要望がある方は、SRC造・RC造がおすすめです。

光熱費を安くする気密・断熱性

コンクリートを使ったSRC造・RC造には隙間がなく、気密性が高い特徴があります。また空気を逃がさないので、断熱材の効果を最大限に引き出すことができ、少ない電力で効率よくエアコン・暖房器具を遣えます。 省電力になるので、電気代が安くなる仕組みです。SRC造・RC造の採用は、月々の光熱費を抑えることにつながります。

SRC造を使う4つのデメリット

構造が複雑なため制約がある

SRC造では、太くて強度のある鉄骨と鉄筋コンクリートを組み合わせるため、構造が複雑になる特徴があります。構造が複雑になると、高さや角度を自由に調整することができないので、間取りに制限が出てしまうのがデメリットです。 デザインにこだわった戸建住宅を希望する方は、鉄骨がない分だけ自由度が高いRC造をおすすめします。

建築に時間がかかる

鉄骨に鉄筋コンクリートを組み合わせるSRC造は、構造が複雑な分だけ手間がかかり、建築に時間がかかるのもデメリットです。例えばRC造であれば2週間で終わる工事が、SRC造にすることで1ヵ月以上かかることもあります。

建築コストが高くなる

SRC造はRC造や木造に比べて材料の種類が多く、建築に時間がかかるため、建築コストが高額になりがち。とくに建築に時間がかかるということは、人件費がかかることにつながり、建築コストを圧迫します。

解体コストも高くなる

SRC造はとても強度が高い構造のため、壊して解体するのにも労力がかかります。解体コストが高くなるということは、リフォームや建て替え時の予算を圧迫することになるので注意が必要です。

SRC造の耐用年数は47年

耐用年数とは、法律で定められた使用可能年数のことで、SRC造は耐用年数47年とされています。戸建で一般的な木造が22年なので、SRC造はより耐久性の高い構造であると言えます。 耐用年数はあくまでも目安なので、期間を超えて住むことに問題はありませんが、より長く安全な住まいを求める方はSRC造がおすすめです。

SRC造・RC造は耐震・耐火で安心できる素材

鉄筋コンクリートを使用したSRC造・RC造は、地震や火災などの災害に強い構造。木造でも十分な耐震性はありますが、より災害に強い構造にしたい方はSRC造・RC造の住宅がおすすめです。 とはいえ、木造にも気候への適応やコスト面でメリットがあります。住宅を選ぶときは、ご自身に必要な要素を整理して、適切な構造を選べるようにしていきましょう。

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