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iemiru コラム vol.308

注目を集めるリノベーション物件!人気の理由やメリットとは

リノベーション物件はどんな住宅?

リノベーションとは、「リフォーム」と「イノベーション」を組み合わせた造語です。2004年頃からアメリカが発端で広がりはじめた言葉です。 日本では2010年の閣議決定で、「新築住宅重視」から「既存住宅重視」の住宅政策に見直す方針が示されたことにより、ストック住宅をリノベーションして住むという文化が一般的に広がり始めています。 日本でも広がり始めたリノベーション住宅ですが、メリットやデメリットを理解しておくことが大切です。 賢く理想の住まいを手に入れましょう。

そもそもリノベーションとは

そもそもリノベーションとはどういう状態を指すのでしょうか?リノベーションには、明確な定義がありません。 一般的には、ストック住宅で構造耐力上、無くしても問題ない柱や壁を壊し、一度スケルトン状態にしてから建物全体を大掛かりな工事によって改修することをリノベーションと呼んでいます。 リノベーション=「作り変える」と考えておくと理解しやすいかもしれません。壁や柱だけでなく、配管、配線などの設備関連も撤去してしまうので、まさに建物の躯体だけを残し、その中身になる間取りは制限の範囲内で自由に作り変えて、自分の生活に合った快適な住空間を作ることができます。 「部屋数を減らしてリビングを大きくする」、「キッチンの近くに浴室、洗面室を作り、家事動線を短くする」など、それぞれのライフスタイルに合わせて新しい価値を作るのが、リノベーションなのです。

リフォーム済み物件とは大きな違いがある

リノベーションに明確な定義がないため、リフォームとリノベーションは何が違うの?と疑問を思う人もいると思います。 リフォームとは一般的に、古くなったキッチンやトイレ、洗面化粧台などの衛生設備を取り替えることや、破れたり変色したりしたクロスを貼り替えることを指します。リベーションは「作り変える」に対して、リフォームは「きれいな状態に戻す」と考えてください。 よく賃貸物件のチラシなどに、「リフォーム済み」となっているのを見ると思います。これは、間取りの変更はなく、衛生設備の交換や、クロスの貼り替えが済んでいる状態を意味しています。 また、「リノベーション済み」となっている物件は、スケルトンにして現代の生活スタイルに合わせて間取りを作り変え、内装をすべて作り変えていることを意味します。

戸建てのリノベーション物件が人気の理由

通勤理便利な場所、駅から徒歩10分以内の場所など、希望するエリアで新築物件を探しても、そもそも売りだしている物件がない、もしくは予算オーバーでなかなか手を出すことができないことが大半です。 こんな場合は、リノベーション物件やリノベーションすることを念頭に置いた物件を探してみてください。選択肢が広がることで希望のエリアで理想の住まいを実現できる可能性がぐっと近づきます。 その他にもメリットがあるので確認しておきましょう。

キレイなのに低予算

リノベーション住宅は、工事範囲が建物全体に及ばないため新築住宅と比べて工事費が安く抑えられます。構造躯体は新しくすることはできませんが、目に見える部分は新品に生まれ変わるので、費用を抑えながらも新築と変わらないキレイな状態の住まいを手に入れることができます。 また、同じ立地や同じ建物の条件の新築物件と比べると、納得できる住まいを低予算で実現することができます。工事が部分的になるため工事期間が短くなることも費用を抑える要因です。 賃貸から物件を購入して住まいを移す場合、賃貸料と住宅ローンが同時に発生するので、家計全体からみても工期が短いことはメリットになります。

最先端の設備機器

新築を建てるときと同様に最新の住宅設備を選ぶことができます。 キッチンやトイレ、お風呂は年々進化しています。利便性は向上し、省エネ化により環境へも配慮されています。 リノベーションはスケルトンにするため、床暖房の設置やオール電化の工事などを最小限の養生でスムーズに行うことができます。 つまり、新築住宅と同じようなスペックの快適な住まいを作ることが可能なのです。

自分の好きな間取りにできる

リノベーション住宅の一番の楽しみは、自分の好きな間取りに作り直せることでしょう。 例えば、「家族全員の衣類が収納できる大きなクローゼットを作る」、「書斎スペースを作る」、「木のぬくもりを感じることができる暖かい雰囲気にする」など、新築同様に自分の好みに合わせて自由に作り変えることができます。 内装や間取りに強いこだわりがある人ほど、リノベーション住宅のメリットを感じることができるので、選択肢の一つとして加えることをおすすめします。

忘れがちなリノベーション物件のデメリット

「新築同様の快適な住まいを低予算で手に入れることができる」、という大きなメリットがあるリノベーション物件ですが、気をつけておきたい点もあります。 それは、立地条件や建物広さなどの条件がクリアできていても建物自体に問題がある場合です。 ストック物件を購入してから、「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、事前に予習しておきましょう。

築年数が古い

築年数が古い物件は、構造耐力上現在の基準をクリアできていないこともあるのでそのことを知った上で購入しましょう。 建物の耐震強度の基準となる耐震基準は1981年6月1日以降に新耐震基準となりました。建物に必要な耐震基準が以前のものとは変わり、更に強い耐震性が求められるようになっています。 つまり、1981年6月1日以前の耐震基準を適用して建てられた物件は、現在の耐震基準をクリアできていない可能性が高くなります。 新耐震基準をクリアできていないことによって、新たに構造耐力を補強する費用が想定外に発生する可能性もでてきます。築年数が古い建物を購入する際は、その建物の建築確認がいつ行われたのかチェックしておきましょう。予め耐震基準をクリアできていないと知っていれば、耐震性を向上させるための工事費用を確保する準備もできるので、後になって慌てることがなくなります。

建物の構造を変えるのは難しい

通常、リノベーションを行う際は、建物の構造は変更せずに工事を進めることが基本的な考え方です。そのため、新築工事と同じように全て自分の思い通りに作ることはできません。 例えば、個室と個室をつなげたくても、個室間の壁が耐力壁になっている場合はこの壁は壊すことができなくなります。 耐力壁以外にも建物の主要構造物として柱やはり、床(1階の床以外)、屋根、階段があります。これらを壊して間取りを変更することも可能ですが、主要構造物の一種以上を半分以上壊す場合は確認申請の必要があります。すると費用が多く必要になり、リノベーションのメリットをあまり感じられなくなってしまうため、建物の構造を変えることは難しいと言えます。

追加費用が必要な場合も

建物には、スケルトンにして初めて分かる状況があったりもします。 スケルトンにする前の段階でも、ある程度の建物の劣化具合を想定することはできますが、想定外の状況になる可能性があることも知っておきましょう。 例えば、外観上はなんの問題がないように見えても、実は内部がシロアリの被害を受けていたり、土台が腐っていたりなど、建物を支える重要な部分で問題が見つかる場合があります。このような場合、柱や土台をやりかえる必要があるため、大掛かりな工事をすることになり、追加の工事費用が必要になってきます。 このようにリノベーションの場合は、スケルトンにしてみないと建物の現状が正確に把握できないというリスクがあることも知っておきましょう。

購入する際のチェックポイント

リノベーション済みの物件を購入する際に最も注意したいのは建物自体の状態です。ここでは、どのように建物自体の状態を確認すればいいのか紹介していきます。 物件を購入した後に後悔しないために、実際購入する際に注意すべきチックポイントを知っておきましょう。

外壁部分の劣化

外壁の劣化は雨水などの侵入により、建物内部の劣化に繋がる恐れがあります。外壁にひび割れがないか、又は、損傷している部分はないかなど入念にチェックしておきましょう。 また、外壁にシミがないか、カビが派生していないかもチェックしておきましょう。もしシミやカビが見つかった場合は、雨漏りしている可能性や、建物内部に結露が発生している可能性があります。雨漏りや結露は、木材が腐る原因にもなるので注意が必要です。 リノベーション以前に外壁のメンテナンスを行っているようであれば、いつ行われたのかも確認しておきましょう。外壁のメンテナンスは、使われている外壁材にもよりますがおおよそ10年程度で必要になります。次のメンテナンスをいつ行えばいいのかの目安にもなるので確認することをおすすめします。

工事の範囲

リノベーション工事の範囲を知っておくことも建物の現状を知る上で手がかりになります。新耐震基準をクリアしていない物件の場合、耐震補強はしているのか、主要構造部の交換をしているのかなど、一つ一つ細かく確認しておくことをおすすめします。そして、なぜその工事が必要だったのかの理由も聞いておきましょう。 耐震補強を行っている際は、「どのレベルの補強」を行っているのかも確認しておきましょう。耐震のレベルは耐震等級1~3の3段階となっています。耐震等級1は建築基準法をクリアした最低限必要な耐力を持っていることを意味します。耐震等級2は耐震等級1で想定している力の1.25倍の力が加わっても耐えられることを意味します。耐震等級3は、耐震等級1で想定している力の1.5倍の力が加わっても耐えられることを意味します。

配管など見えない部分

給排水などの配管工事の範囲も確認しておきましょう。キッチンなどの水回り衛生機器が全て新しく入れ替えられたからといって、配管まで工事しているとは限りません。 リノベーションしたことでキッチンの位置が大きく変わっているのに、以前の間取りに合わせてつくられた配管を無理やり利用している場合、「水圧が弱い」・「排水がスムーズに流れない」といったトラブルになることも考えられます。十分気をつけましょう。 また、予備電源の有無と場所も確認しておきましょう。住み始めてからコンセント口を増設したいと思ったときに予備電源を利用すれば簡単な工事で済ませることができ、せっかく用意されている電源を無駄にすることが無くなります。

分譲物件と賃貸物件のリノベーション

マンションでもリノベーションすることは可能です。 最近では雑誌などで古いマンション購入して自分の生活スタイルに合わせて素敵な生活を送っている様子が特集されることもよくあり、住まいの選択として一般的に広まりつつあります。 分譲物件と賃貸物件におけるリノベーションの特徴や注意点、リノベーションの範囲などを確認していきましょう。

部分リノベーションが可能

マンションのリノベーションは部分リノベーションも行うことができます。キッチンの位置を変えたり、読書コーナーをつくったりなど、部分的なリノベーションでも理想の住まいに近づけることができます。 分譲マンションを購入した場合は、購入した住戸は自分の持ち物となるのでリノベーションすることに何の問題もありませんが、賃貸マンションの場合は、持ち主によってそれぞれ制約があります。スケルトンにしてもかまわないという場合もあれば、現状復帰が条件の場合もあります。事前に確認を取り、持ち主の了解を得ることが必要になります。 分譲も賃貸もリノベーションする際の確認申請は必要ありません。しかし、分譲マンションの場合は、工事を始める前にマンション組合に申請が必要になります。トラブルを避けるためにも早めに申請をしておきましょう。

家賃は安くて自由度は高い

リノベーションOKの賃貸物件は、築年数が古くてなかなか借り手がつかない場合が多いという理由から家賃が安い傾向にあり、その分、リノベーションの自由度も高くなっています。 つまり、家賃が安い分、自分の好みに合わせて気軽にリノベーションできる物件といえます。ただし、リノベーションにお金をかけすぎてしまうと生活費を圧迫する可能性も出てきます。リノベーションにどのくらいまで費用をかけられるのか、きちんと資金計画を立ててから実行に移すようにしましょう。 また、分譲マンションや戸建てマンションを購入する前にこういった賃貸物件でリノベーションを経験し、そこでの成功例や失敗例を、本格的に理想の家を購入する際の糧にするのもおすすめです。

専有部分と共有部分

マンションには共有部分と専有部分の2つにエリアが分かれています。リノベーションができるエリアは自分が購入、または借りている専有部分のみです。そのためどのエリアが専有部分なのか明確に把握しておく必要があります。一般的には、玄関扉やバルコニー、専用庭、サッシは共有部分となっています。勝手に取り替える、塗装するなど手を加えることはできません。 また、専有部分を囲むコンクリートの壁や天井、床は共有部分です。隣り合う住戸を所有しているからといって壁を取り払って空間を繋げたり、壁をくり抜いて扉を設置したりすることはできません。

リノベーション物件をうまく活用しよう!

リノベーションは上手に利用すれば費用を抑えて快適な住まいを手に入れることができるおすすめの方法です。 ただし、リノベーションにはリスクやデメリットがあることも忘れてはいけません。 せっかく理想の間取りと内装に作り変えたのに、住み始めてからトラブルが起きたり、生活に支障が出たりするようでは、リノベーションした意味がありません。事前の調査と余裕を持った資金計画をしておくことが大切です。

不具合や不満を解消するためのリノベーション

リノベーションは既存の建物の不便なところや、好みに合わないところを、新築ほど費用をかけずに自分の生活スタイルと好みに合わせて作り直し、快適で豊かな生活を送れるようにすることが目的です。 ゆえに、自分が今どんな生活を送りたいのか、この先どんな生活を送りたいのか、どんなテイストの内装が好みなのかなど、できるだけ具体的に理想の住まいを思い描くことがリノベーション成功の秘訣なのです。

ベースとなる物件は古いままであることに注意

たとえリノベーションで新築のようにきれいな状態になったとしても、建物自体は古いままです。生活していると構造体を目にすることは殆ど無いので、そのことを忘れてしまいがちですが、築年数が経っている建物にはメンテナンスが必要不可欠です。建物の寿命を少しでも長く伸ばせるよう、定期的なメンテナンスを心がけましょう。

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