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iemiru コラム vol.333

メリットが多い複層ガラス!その特性や交換方法を詳しく解説!

複層ガラスとは、2枚のガラスを組み合わせて作った窓ガラスのことです。ガラスをペアにして組み立てることで、従来の1枚ガラスにはなかった様々な効果を得ることができます。 では、複層ガラスにはどのようなメリットや効果があるのでしょうか?また、現在の窓ガラスを複層ガラスにチェンジする交換方法もご紹介します。

導入するメリットが多い複層ガラスとは

二重構造のガラス窓

複層ガラスは、2枚のガラスの中間に空気を挟んで二重構造にした窓ガラスです。 2枚のガラスの間には約6mmの隙間があり、全体の厚さは12mmにもなります(厚みはメーカーやブランドによって異なります)。

ガラスの間の空気層がさまざまな効果を生む

複層ガラスの中間層には乾燥空気が注入されています。水分を含まない乾燥した空気は結露を防ぐと共に、熱が伝わりにくい性質があります。そのため、従来の1枚ガラスにはなかったさまざまな効果を発揮します。 ● 断熱性
● 防犯性
● 結露予防
● 紫外線予防
断熱性が高くなることで省エネ効果もあります。では、それぞれの効果について詳しくご紹介します。

複層ガラスが持つ特性

複層ガラスは乾燥空気が入っているタイプ以外に、真空タイプやアルゴンガスを利用したタイプもあります。今回は、空気を使った複層ガラスの特性についてご説明します。

断熱性

複層ガラスは一般的な1枚ガラスと比べ、断熱性が約1.7倍も高いと言われています。 例えば、冬は室内が暖かくても外部と接している窓ガラスはひんやりと冷たいままですよね。ガラスが冷たい状態は、外の冷気が室内にも伝わっている証拠です。室内の暖房熱は窓ガラス付近でどんどん冷めています。 その点、複層ガラスは2枚のガラスの間に空間を設けることで、中間層の空気が熱を伝えにくくし、室内の暖房熱を維持することができます。 さらに高い断熱性のおかげで、エアコンの温度設計を低く設定したり、稼働時のエネルギーを抑えることができるため省エネにも効果があります。

防犯性

複層ガラスは一枚ガラスに比べて、空き巣被害に対する防犯性が高いと言われています。 戸建住宅での空き巣による侵入手口で最も多いと言われている「ガラス破り」。窓ガラスを割ってそこから手を入れ開錠し侵入します。そのため、窓ガラスを割る行為に時間が掛かったり、困難な状態であれば、空き巣に狙われにくくなります。 複層ガラスの防犯性をより一層高めるためには、強化ガラスを使用したり、鍵が二重になっているタイプも効果的です。

結露を防ぐ

複層ガラスは一般の1枚ガラスに比べて結露しにくい性質があります。 窓ガラスが結露する理由は、外気温によって窓ガラス付近の空気が冷やされ、空気中に含まれる水蒸気が水に変化するためです。複層ガラスは中間層の空気が熱を伝えにくくしているため、室内気温の低下を防ぎ結露しにくい状態を保ちます。 一般的な1枚ガラスの場合、冬場の室内温度が20℃(湿度60%)で外気温が8℃以下になると結露が発生します。一方でペアガラスの場合は、外気温が‐1℃以下にならなければ結露しません(メーカー、ブランドによって異なります)。

紫外線カット

ガラスは1枚でも紫外線をカットする性質があります。複層ガラスなら単純に2倍の効果があります。太陽光の明るさは失われず、有害な紫外線のみをカットしてくれます。 Low-E金属膜を使用した複層ガラスであれば、紫外線だけでなく太陽熱を遮断する効果も期待できるため、日射熱による室温上昇も抑えてくれます。 さらに、室内に差し込む紫外線が軽減すると、フローリングや家具などの色褪せや劣化を防ぐ効果もあります。

複層ガラスへの交換方法

「家の窓を複層ガラスに変えたい」「複層ガラスにするにはいくらかかるの?」という方も多いと思います。複層ガラスは1枚ガラスよりも厚みがあるため、既存のサッシに入らなかったり、網戸や天戸に影響する可能性もあるため注意が必要です。 既存の1枚ガラスを複層ガラスに交換する3つの方法をご紹介します。

サッシごと取り替える

サッシとは、窓の周りを囲っているアルミまたは樹脂製の建材のことを言います。1枚ガラスを利用している住宅のほとんどは、複層ガラスを設置することができません。 1枚ガラスを設置している既存のサッシでは、厚みのある複層ガラスがはまらないためサッシごと取り替える必要があります。デザインや性能を重視するならサッシごと取り変える方法がおすすめです。 サッシを従来のアルミ製ではなく複層ガラス専用の樹脂製サッシに変えると、結露や熱割れ対策にもなります。 ガラスだけでなくサッシごと交換する方法は、最も費用が高くなり相場は約10~16万円程度です。費用の内訳には複層ガラス本体の費用、サッシの費用、工事費用が含まれます。

障子部分だけを交換する

ガラスの周りを囲っている部材を障子といいます。サッシは取り替えずに障子部分とガラスを交換する方法があります。 障子の交換作業はサッシごと交換するよりも安い金額で行えます。部材自体の料金が安いことに加え、工事作業の手間も軽減されるためです。一般的には工事費用を含めて約5~10万円程度です。

アタッチメントを取り付ける

サッシや障子を取替えることなく既存の枠を使用し、アタッチメントによって厚みがある複層ガ ラスを固定する方法です。工事費用はほとんどかからないため安価で交換が可能です。費用の相場は約3~6万円前後です。 複層ガラスに交換する際に発生する追加費用として、網戸や天戸が閉まりづらくなった場合の取替え費用、古いガラスの処分費用なども発生する可能性があります。

複層ガラスの効果を最大限活かすためには?

最近では、ネット通販などで複層ガラスだけを販売している業者も増えています。しかし、複層ガラスは歪みが生じると効果が軽減する恐れもあります。できるだけ専門業者にお願いすることが望ましいと言えます。

注意しておきたい複層ガラスの異変

複層ガラスには、通常数年間の保証期間があります。保証期間が長い理由として、複層ガラスに歪みや欠損が生じると効果が失われる可能性が高いためです。

熱割れ

熱割れとは、ガラスに加わる温度に差があり過ぎることが原因で、ガラス本体にヒビが入ってしまう現象を言います。ガラスは熱が加わると膨張する性質がありますが、加わる熱が部分的で温度差が生じると、膨張率の不均等が起こり、ヒビが入ってしまいます。 こういった熱割れは1枚ガラスでも発生しますが、複層ガラスのほうが熱割れしやすい性質があります。 一般的なガラスの熱割れは、窓ガラスの中心部の温度とサッシに隠れている端部分の温度差が原因です。 複層ガラスが熱割れする原因は、断熱性の高さです。外気に接しているガラスと室内の空気に接しているガラスはお互いに熱を通しにくいため温度差が生じやすくなります。 例えば、寒い冬の日に複層ガラスの近くで暖房器具を使用すると温度のギャップによって熱割れが起きやすくなります。

内部結露

ガラスとガラスの間に水滴が付いたり、水が溜まる現象を内部結露と言います。複層ガラスの中間層には通常「乾燥空気」が注入されていて、湿った空気が入らないように密閉されています。しかし、何らの衝撃や経年劣化によって穴が空き、湿った空気が入り込むことがあります。 内部結露が起きると、ガラスが汚れて見映えが悪くなるばかりか、断熱性が低下します。また内部結露を放置するとカビが増殖したり、水槽のように水がどんどん溜まってしまうこともあります。 結露した状態は自然乾燥をして一時的に解決することもありますが、一度乾燥空気が抜けてしまうと穴を塞がなければ根本的な解決にはなりません。サッシや複層ガラスの点検をし、必要であれば部材やガラスの交換をします。

共鳴

ガラスを2枚組み合わせることで音が聞こえやすくなる現象を「共鳴」と言います。複層ガラスは通常のガラスよりも音を室内に伝えやすくする性質があります。 音の振動が外側のガラスに触れると、中間層にある空気が橋渡しとなり、室内側のガラスに音の振動が伝わります。 和太鼓の原理と同じように2枚が相互に影響し合うことで効率良く音を響かせます。 複層ガラスには本来、遮音効果はありません。そのため共鳴現象を防ぐためには、異なる厚さのガラスを組み合わせた複層ガラスや、遮音効果を高める加工を施してある複層ガラスを選ぶ必要があります。

保証内容をしっかりチェック!

複層ガラスの保証期間は、長いもので10年あります。複層ガラスは何気ない普段の生活の中でも、劣化や気温の変化などによって不具合が起きやすい部材です。 上記でご紹介した熱割れや内部結露が起きた場合、保証期間内であれば無償で交換できるケースかほとんどです。ただ、工事費用や改修費用が別途必要になることもあります。複層ガラスを設置した際には保証内容を事前に確認しておくことをおすすめします。

複層ガラスで安心快適な生活を実現!

室内の温度を快適に保つには「窓」から見直してみましょう。夏の暑さや冬の寒さの約50%は窓やドアから侵入すると言われています。室内温度の変化に大きな影響を与えている窓ガラスを変えることが、快適な住まいへの近道かもしれません。

優れた特性で日常生活をサポート

複層ガラスには様々な効果がありました。室内の暑さや寒さを防ぐ断熱性、空き巣などの被害から守る防犯性、カビの発生や汚れからも防ぐ結露予防効果など、普段の生活をより良くする性能を持っています。 また、室内温度が安定していれば省エネ効果も期待でき、環境への影響も軽減できます。そのため、CO2削減などへの意識が高いヨーロッパでは、複層ガラスの導入率が日本よりも高いと言われています。 国内では北海道などの寒さが厳しい地域では多く採用されていますが、全国で見ればまだまだ低い普及率です。しかし、電力使用の削減や環境への配慮、また熱波・寒波の発生が増えている現状から見ると、これからますます注目されるでしょう。

ガラスの不具合には気をつけよう

複層ガラスには住環境を快適にする様々なメリットがありますが、同時に劣化などによる不具合も生じることがあります。ガラスが割れるとケガの危険性もあるため、専門業者による定期点検を行いましょう。 複層ガラスの寿命はおよそ10年。そのためメーカーによる保証期間は約6~10年ほど設けられています。複層ガラスは精密な建材であるため丁寧に扱っていても、経年劣化による不具合は避けられません。通常とは様子が異なる時には、お近くの工務店やガラス専門業者に相談してみましょう。

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