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iemiru コラム vol.416

狭小住宅の救世主!?人気急上昇中のスキップフロアの魅力とは?

おしゃれで便利なスキップフロア

今人気急上昇中の「スキップフロア」をご存知でしょうか?おしゃれで利便性も高いスキップフロアは、日本に多い狭小住宅にとってたくさんのメリットがあり、今、注目を集めています。 この記事では、話題のスキップフロアのメリット、デメリットを余すところなくお伝えしていきます。知識を身につけて、後悔なく、スキップフロアの魅力を最大限活かしてみてくださいね。

段差を使って空間を活用する画期的な方法

そもそもスキップフロアというのは、1階から2階など階層の間に、中2階や中3階となる段差を設ける建築方法です。半階ずらした段差を取り入れることで、廊下や壁を使わずに空間を区切ることができる為、狭小住宅により床面積の広さを確保するのに用いられてきました。

狭小住宅人気で注目度アップ

近年は核家族化が進み、1世帯のみの生活スタイルが増えています。それに伴って人気となっているのが狭小住宅です。家族人数も少ない為、必要最低限の部屋数で建てる狭小住宅は今の時代にとても適しています。そこで改めて注目を集め始めたのがスキップフロアという訳なのです。

スキップフロアのメリット

スキップフロアには多くのメリットがあります。狭小住宅のみでなく、日当たりの悪い家や傾斜地に建てられた家にもメリットがあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

床面積と部屋数・収納スペースの増加

スキップフロアを設けると、本来1つの平坦な空間にいくつかの段差が生まれるので、必然的に床面積を増やすことができます。これによってとても大きなメリットが得られます。 ● 廊下がないので活用できる床面積が増える
● 空間で部屋を分けるから部屋数を確保できる
● 段差を収納スペースとして活用できる
本来、廊下や壁だった場所も全てが使える空間となり、無駄のない設計をすることができます。

空間を広く見せることができる

スキップフロアによって高低差の生まれた空間には、広く見えるというメリットもあります。その理由は2つあります。 ● 空間が縦に広がるから
● 実際に気積量(床面積×高さ)も増えるから
視界の抜けもよく、縦に伸びた空間は天井も高くなるので、より開放感を感じる空間を演出することができるのです。

日当たり・風通しが良くなる

作り出した段差を上手に活用して窓を設置できれば、日当たりや風通しを確保することもできます。部屋と部屋が、壁や廊下で妨げられず繋がっているので風も光も全体に届くからです。 ただし、経験の浅い建築業者が適当にスキップフロアを作ってしまうと、光も届かず風も抜けない空間になってしまうこともあります。しっかり経験のある建築士などに設計してもらう必要があることも覚えておきましょう。

家族とのつながりが増える

スキップフロアでは、家族の存在を感じやすくなるというメリットも。空間が繋がっている為、家族の姿をいつでも確認できるし、声もすぐに届きます。自然に会話やコミュニケーションが増える空間となるのも魅力です。 特に小さなお子さんのいる家庭では、常に目の届くところにいてくれるというのは安心感がありますね。

傾斜地を有効活用

スキップフロアは、狭小住宅だけでなく傾斜地の家にも有効です。 ● 坂道の途中
● 山などの斜面
● ひな壇状になっている傾斜地
このような場所に住宅を建てる場合、一般的には擁壁を作り、盛土をして平らな土地にしてから家を建てるという方法が多いようです。しかしスキップフロアなら逆にその傾斜を活かしながら、緩やかに階層が変わっていく広がりのある家にすることができます。

おしゃれで遊び心のある空間になる

スキップフロアを取り入れた家は、その段差を遊び心のある空間に変身させている場合が多く見られます。 ● お子さんの秘密基地にする
● 段差に滑り台を作る
● 趣味の部屋やシアタールームにする
● 書斎にする
● 憧れのガレージハウスを作る
収納にするというだけなく、アイディア次第でオリジナルな空間にしたり、狭い土地でも昔の夢を叶えることができたり…。色々な用途に活用しやすいのもスキップフロアの楽しさです。

法規上のメリットを得られることも!?

街づくりの整備のためにある法律「都市計画法」によって、防火地域や準防火地域に指定されている地域があります。細かいことはここでは割愛しますが、この地域のランクの種類によって色々な制限がかかってきます。 しかし、スキップフロアを「ロフト付き2階」として取り入れることで、防火のグレードを下げて制限を少し軽くできる場合があります。 また、同じく都市計画法で「高度地区」と指定されている地域の場合、建物の高さも制限されます。こういった場合でもスキップフロアを有効に活用すれば、制限された高さの中でも空間を有効活用することが可能になるのです。

導入して良かった!スキップフロア活用事例

では、具体的にスキップフロアを設けたことによって、どのような使い方が出来るのでしょうか?具体的な活用事例を見てみましょう。

段差がベンチに早代わり!来客にも対応できる団らんスペース

リビングをスキップフロアによって2つの空間に分けている場合、その段差をベンチとして活用することができます。普段は家族で団欒しているスペースに、突然大人数の来客があっても、階段をベンチとして利用できるので重宝しているという声が多いようです。 確かに、段差があるとつい座りたくなってしまいますね。その段差に引き出しなどで収納スペースがあれば、ささっと散らかった部屋を片付けることもできそうです。

スキップフロアで倍増の収納スペース

スキップフロアの段差は、収納スペースに活用されている場合がとても多いです。段差でできた空間をフロアレベルの広い収納にしたり、段差自体にちょっとした収納を作ったり。いくらでも収納スペースを広げることができます。 はしごなどで登るロフトよりも、階段で緩やかに登ることが出来るので、結局使い勝手が悪く使わないまま終わってしまう…なんてことも少ないようです。

広々ワンフロアでも段差でメリハリ空間

スキップフロアの醍醐味である開放感のある空間。その広さを感じつつ、段差でしっかりとプライバシーを守った空間として区切ることができる点もスキップフロアならではです。 1つの平坦な空間よりも、メリハリのある動的な印象になるので、飽きない楽しい部屋にすることができます。

リビングとつながる子供部屋

リビングにつながるスキップフロアを子供部屋にする人も多いようです。実は東大生の83%がリビングで勉強をしていたというデータもあるくらい、リビングにお子さんの空間を作ることは良い影響を及ぼすことがわかっています。 ● お子さんとのコミュニケーションが増える
● 勉強をすることへのハードルが下がる
● 集中力がつく
同じ空間にいるため、子供部屋にこもってしまうよりも必然的にコミュニケーションを増やすことができます。また、物音や会話が聞こえるリビングで勉強を続けると、自然とどんな環境でも集中して勉強できる力がつくという考え方もあるようです。

後悔しないために知っておきたいデメリット

メリットがとても多いスキップフロアですが、もちろんデメリットも存在します。しっかりデメリットを把握しておくことで、あとで後悔してしまうことのないようにしましょう!

建築費用が高くなる

同じサイズの家でもスキップフロアを採用した場合、材料も多くなり設計の手間も増えてしまうため、どうしても建築費用が高くなってしまいます。スキップフロアにはそもそも、本来耐震性をあげるという役割もある壁がほとんどありません。 しっかりと耐震性を確保できる強い家にしないといけない点も建築費用が高くつく理由の1つです。

冷暖房の効率が下がる

壁がないスキップフロアの家の場合、空間が区切られていないため、冷暖房の効率は悪くなります。縦に空間が繋がっているので暖かい空気が上に、冷たい空気が下にたまってしまうことがないようにもしなければなりません。 家を建てる際に断熱をしっかり施したり、各階層に空調設備を整えておくことが必要です。

プライバシーが確保しづらくなる

スキップフロアのつながった空間は、距離が近くなる分、プライバシーの確保は普通の家よりもできなくなってしまいます。せっかくの空間なので家具などで区切るのではなく、カーテンやブラインドを利用してプライバシーを確保する人が多いようですよ。

設計・建築の難易度が上がる

複数の空間が繋がっているスキップフロアの場合、光の取り入れ方や空気の流れ、プライバシーの確保や音の響き方など、多くのことに配慮し計算された設計が必要になります。また普通の家とは違い、間取り図だけではイメージがつかみにくいのもデメリットです。 後悔しない設計をするためにも、スキップフロアの施工を多く取り扱っている建築業者に相談してみましょう。

高齢者には向かない

スキップフロアでは階段が多くなり、フラットな床を採用するバリアフリーの真逆の設計になってしまいます。年齢を重ねた時に住みづらい家になってしまうという点もデメリットと言えそうです。足腰が弱い人や、将来親御さんと同居することなどを考えている人の場合は、スキップフロアにしない方が得策かもしれません。

スキップフロア住宅を建築・購入する前に注意すること

スキップフロア住宅を建築したい!と思った方は、少しだけ待ってください。先ほどご紹介したデメリット以外にも購入前に注意しなければいけない点があります。しっかりと事前に確認してから購入を検討するようにしてみてくださいね。

固定資産税の負担が増える

家を購入した際には、土地や家屋の価格を元に計算された税金「固定資産税」を毎年納めなくてはいけません。この固定資産税は、家の床面積が家の資産価値となるので、床面積が増えるスキップフロアにした場合は固定資産税も上がってしまいます。 ただし、一般的な2階建ての家なら数万円高くなるという程度。スキップフロアによって得られるメリットと固定資産税の増額分を照らし合わせて、後悔しない選択が出来るとベストですね。

自治体によって建築判断が異なる

通常、スキップフロアは以下の条件を満たすと、床面積としてカウントされません。 ● 高さ1.4m以下
● 設置されている床に対して1/2未満の面積
ただし、これは自治体によって変わってくるもので、場合によってはスキップフロア自体を認めてくれない自治体もあります。 この点についてもしっかり事前に確認しておくことが必要です。

長期優良住宅に認定されない!?

住宅には、一定の基準を満たすと「長期優良住宅」というものに認定される場合があります。長期優良住宅に認定されると、税に関して色々な優遇を受けることができます。基準を満たすかどうかのチェック項目は10項目ありますが、実はスキップフロアの場合、この項目を満たすことが非常に難しくなるのです。 長期優良住宅の優遇を受けたいと考えていた方は、一度考え直してみることをおすすめします。

受注していない建築会社も

スキップフロアを設計建築するのはとても難しく、専門的な知識と経験が必要になります。あまり慣れていない建築会社に注文したり、建築を急いでいる場合などにスキップフロアを取り入れると、後悔する確率も高くなってしまいます。中には、スキップフロア自体を受注していない建築会社もあります。 もしスキップフロアを検討中なら、必ずスキップフロアの建築経験が豊富な専門家に相談することが、後悔しないための最善の策となるでしょう。

スキップフロアでつくる家族とつながる魅力的な家

スキップフロアにはメリットもデメリットも存在しますが、後悔しないためにはまず、どんな家にしたいのか、もう一度家族でしっかり話し合って明確にしてみることも必要かもしれません。

限られた空間を効率よく使えるスキップフロア

もしも、狭小住宅を建てるといった場合や、傾斜地に家を建てる場合には、限られた空間を最大限に活用できるスキップフロアは非常におすすめと言えます。逆に、平坦で広い土地に広い家を建てるという場合には、スキップフロアを取り入れるメリットがあまりないかもしれません。

ライフスタイルに合った選択を

家作りで一番大切なのは、ライフスタイルにぴったり合った家であるかという点かと思います。まずは、家族構成や現在の年齢、ライフスタイルなどを出来るだけ細かく想像して、どんな家にしたいのかはっきりとビジョンを持てるといいですね。 その上で、デメリットも考慮しながらスキップフロアを取り入れれば、後悔せずに最大限メリットを実感できるような「大好きな我が家」を作ることが出来ると思います。

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